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不妊手術



不妊手術はかわいそう?

 もしあなたが愛犬の繁殖を望まない場合、また「1匹だけでも、結構大変!」と感じている場合は、ぜひ不妊手術という選択を考えてみて下さい。

 犬は、一度の妊娠で数頭(多い時には10頭以上の)子供を出産します。
 あなたは、生まれてきた子供達全てに、信頼できる里親を探してあげられますか?
 いざという時には、全ての子犬を自分で育てられますか?

 現実には、「愛犬の子供が見たい!」と言う気持ちだけでは、繁殖はなかなか難しいものなのです。
 そして、一度生まれた命は、「やっぱりいらなかった」では済まないのです。

 年間60万頭の犬や猫が殺処分されているという、悲しい現実もあります。

 もちろん、去勢・避妊の手術が犬の体にとって負担であることは確かです。

 でも、望まない妊娠を防げだけでなく、生殖器系の病気の予防や、発情期の性的欲求から来るストレスとそれに伴う問題行動の防止など、様々なメリットがあります。
 不妊手術をした犬の方が、しない犬より長生きだとも言われています。

 「かわいそう」「不自然だ」とおっしゃる方もいると思います。あるいは、「健康な体に傷をつける」ことに抵抗を感じる方もいるでしょう。
 でも、発情しても交尾させてもらえないことや、発情するたびに外出さえも制限されたりすることは、犬にとってとても辛いことです。オスにとってもメスにとっても、生殖本能を残したまま、一度も交尾をさせないまま一生を過ごすと言うのは「かわいそう」ではないのでしょうか?

 もう一度、不妊手術という選択を考えてみて下さい。


不妊手術のメリット・デメリット

オスの場合のメリット
 ・老犬になってからの前立腺肥大や精巣・肛門周辺の腫瘍などの病気の予防
 ・性的欲求からくるストレスがなくなる
 ・マーキング、マウンティング、他のオスへの攻撃性の減少などが期待できる
 (マーキングをし始める前に手術をすれば、かなりの効果があります)

メスの場合のメリット
 ・望まない妊娠が避けられる
 (1回目の発情期でも妊娠します。でも、人間の年に換算するとまだ十代前半!)
 ・卵巣・子宮全摘出の場合、それらの腫瘍、蓄膿症が防げます
 ・初回の発情前の手術なら乳腺腫瘍の予防に効果的
 (4頭に1頭の割合で発生する乳がんが、初回発情前に手術すれば、わずか0.5%、2回目の発情前までなら8%におさえられます)
 ・生理や発情時のストレスがなくなる

オス・メス共通のメリット
 ・ストレスや病気の軽減で、長生きできる確立が高い
 ・社会的に見て、不幸な子犬を減らすことが出来る
 ・発情に伴う問題行動が減ることで、犬も飼い主も快適な生活が得られる
  同じく、周囲への迷惑も軽減できる

オス・メス共通のデメリット
 ・繁殖が出来なくなる
 ・一過性の膀胱炎や肥満しやすくなること


不妊手術前後の手順と注意点

 不妊手術のメリットを最大限に生かすなら、犬が性成熟を迎える前が理想的です。

 性成熟を迎える時期は、メスの場合通常は小型犬で生後7〜10ヶ月頃、大型犬で8〜12ヶ月頃に最初の発情を迎えます。初回の発情後は、6〜8ヶ月周期で発情を繰り返しますが(一般的に、大型犬のほうが周期が長め)、出来れば初回の発情前の手術をお勧めします。(例えば、乳がんの発生率は、2回目の発情以降の手術だと、手術をしていない犬と変わらなくなってしまいます)

 オスには特定の発情期はありませんが、生後7〜12ヶ月で性成熟を迎え、いつでも交尾が可能な状態になります。
 
 性成熟を迎える時期は個体差によっても違います。子犬が6ヶ月を迎える前に、獣医師と相談の上、手術の時期を決めるとよいでしょう。


 オスの去勢手術は睾丸の摘出、メスの避妊手術は回復しての卵巣・子宮の摘出が一般的な手術方法です。
 医療事故等のリスクが全く無いとは言い切れませんが、難しい手術ではありません。信頼できる獣医師の下で、事前の診察や検査をしっかり受ければ問題はないでしょう。
 
 手術の費用は病院によって違いますが、大体オスが2〜3万円、メスで3〜5万円位が一般的です。また、自治体によっては、避妊手術に対して補助金を支給してくれるところもあります。地元の役所などにお確かめ下さい。


手術の流れ

@手術の予約
  手術希望日の1週間以上前に病院に申し込みをする
  必要に応じて、検査やワクチン接種を受ける

A前日
  手術中の嘔吐を防ぐために、夕食以後は絶食(水は飲ませてもよい)

B手術当日
  出来るだけ排便・排尿を済ませてから病院へ
  去勢手術の場合は、半日〜1日入院(病院による)
  避妊手術の場合は、最低でも1〜2日の入院(病院による)

C手術後
  帰宅後は、傷口を舐めないように注意する
  散歩は、退院の翌日から
  術後、7〜10日後に病院で抜糸
  抜糸後1週間は、シャンプーはしない

 ※これは一般的な手順で、詳細は病院によって異なります
  獣医師の指示に従って下さい




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